日本国の紋章でもある「桐」。
「桐」は、日本人の生活に切っても切れない関係があったようです。
昔から、大切なものをしまうために使われてきた木材。それが、「桐」。
この「桐」を工芸として培ってきた地の、守られるべき技術をご紹介します。
桐のタンス、下駄を作る産地。会津若松。
鶴ヶ城の美しさで知られる、福島県会津若松。
この地方は、良質な桐の産地として知られています。
その歴史は、江戸時代の藩主、保科正之が桐の植林政策をしたことにはじまり、以来今日まで、桐の工芸品製作が行われているのです。
もちろん、厳しい寒さや寒暖の差など、この土地特有の気候が、良質の木を生み出す環境として 相応しかったのですが、そもそもなぜ、桐工芸の生産に力をいれたのでしょうか。
火事の炎から大切なものを守る。
江戸時代、「火事と喧嘩は江戸の華」と言われたように、 江戸時代の267年の間に、江戸では49回の大火が発生しました。
あらゆる木材のなかで、「桐」は、燃えにくい木材。 熱の伝導率が極めて低く、着火点が高いので、燃え尽きるまでに時間がかかる材なのです。
着物を守るタンスや、金庫の内部としてもってこいの「桐」。
タンスや金庫は燃えても中身は守られる、画期的な「桐」タンス。
よって、江戸にも近く、「桐」を管理するのに最適な地、会津にて、桐タンスを作る技術が生まれ、今日に至っているのです。
※また、現在桐材は、この地域で生育したものと、他から輸入されたものとがあり、 その総称の工芸を「会津桐工芸」と呼びます。
本製品の桐材はこの地域で生育したものではありません。
「桐」ってすごい素材!
さらに、
桐には優れた吸湿性と保温効果があるんです。
軽くて、火に強くて、水を通しにくくて、汚れにくくて、
あっ、下駄に最適なのはそのためなんですね!
しかし、「桐」にはデメリットも・・・。
こんな理想的なひとがいたら、一生守ってもらえそう。
しかし、そう現実は甘くないんでね。
木材も、人間といっしょで、メリットとデメリットがあるんです。
そう「桐」さんにも。 実は、「桐」さん。とってもデリケート。
他の木に比べて、やわらかく、 傷つきやすいんです。
傷つきやすい?ならば最初からやっちゃいな!
と、いうわけで、
傷つきやすいなら最初から柔らかいところをゴシゴシ落して、硬いところだけを残せばよい。
これは強くなるための試練ともいうべき工程。
「浮造り(うづくり)」というこの技法で、「桐」はその弱さをそぎ落とされ、イッパシの木に磨き上げられるのです。
大切なものを守る。それは、自然も守る。
こうして生まれたこの商品。
表面には、ろうそくのロウと同じ、「蝋引き」という加工が施されています。
ウレタンなどを使わないのも、自然に近い存在でいたいから。
昔ながらの製法で、大切なものを守る。
いろいろと、信じられないことが起こるこの時代。
身近に置く、大切なものを、さりげなく「自然な強さ」で守ってくれる。
それはすなわち、
もっとも理想的なパートナーなのかもしれませんね。
【 商品情報 】
AY9635
会津 文庫ペントレー付 桐胡蝶蘭
価格 : 14,300円(税込)
手元に置いておきたい書類や、筆記具などの小物をしまう場所として最適な文庫トレー。
古来より親しまれてきた和の伝統工芸の粋を、今様の暮らしに活かしたアイテムです。
リビングや寝室、和室と置く場所を選ばず、いつまでも末永くご愛用いだだけます。
贈り物に人気のアイテムです。
サイズ W26.6×D35.0×H7.2
仕様 木製/蝋引き 化粧箱入
お買い求めは、下記の取扱店舗にてお願いいたします。