漆器はジーンズだ!そんな思いで作られた椀は強く、丈夫で、かっこいい。

しかし、刷毛目を残す塗り方は、昔は“へたくそ”の仕事だったという。
では、なぜそのように揶揄されながらもこの塗り方にこだわり、今では越前塗を代表する商品に定着したのか。

そこには、実に深い理由があったのです。

そもそも刷毛目塗とは・・・

刷毛目塗 【Hakemenuri】

堅く粘りを出した漆で塗り上げ、意図的に刷毛目を残したまま仕上げる塗り技法。

強度も増すうえ、傷が目立ちにくく、独特な風合いになるのが特徴。

1500年の歴史を持つ「越前塗」の里にある「工房錦壽」

福井県鯖江市、河和田地区。 約1500年の歴史を持つ、「越前塗」の里に、工房錦壽はある。

安政3年(1856年)に山岸金三郎が創業してから脈々と続き、現在6代目の山岸芳次氏。
父の5代目にして刷毛目初代、山岸厚夫氏とともにこの刷毛目塗にこだわり、日々塗りと、創作活動に専念している。

5代目 山岸厚夫氏
6代目 山岸芳次氏

漆は強く、決して「扱いが大変」ではない!

小さいころから山に入り、自生の漆の木を触り、漆を採った経験があった厚夫は、

漆は本来強く、決して「扱いが大変」ではない

という確信があった。

しかし当時のおわんは、「見た目を美しく見せること」が重要視されていた。
塗りやすくするための「溶剤」、見た目の艶を上げるための「油分」、安定した乾き具合に調整するための「化学物質」など、美しく見せるため、職人の仕事をしやすくするために、漆以外の材料を増やして塗っており、その結果、表面は美しいが、傷がつきやすく、「扱いが大変」というイメージにつながっていたのであった。

そして、「ジーンズ椀」は誕生した。

なんとか本来の漆の強さをアピールできないものか・・・。
かといって、化学物質を加えないと、見た目は損ない、より売りにくい商品になってしまう。

ならばいっそ、逆の発想で、

最初から凹凸があれば、傷も気にせず使ってもらえ、 かつ、漆本来の強さのある商品が出来上がるのでは!

ふと履いているジーンズと同じだと思った。

生地本来の素材で、使うほどにその人に馴染む。そんなお椀を作りたい。

刷毛目のお椀は、漆本来の強さを引き出した、 普段使いに最適なお椀として現在に定着したのでした。

親子二代にわたって受け継ぐこの「ジーンズ椀」。

そのこだわりは、昔ながらの漆の精製法や、下地にまで。

漆は生漆の状態から熱を加え精製して初めて塗ることができる。

現在漆の精製は電気釜で行うことが一般的だが、工房錦壽今でも昔ながらの 「炭」で精製している。自然の熱による精製も環境への配慮から。

また、漆を塗る前に木地に漆を浸み込ませる「木地固め」には、 いっそう純度の高い漆を、よりたくさん使い、 長く安心して使える下ごしらえをしっかりしてくれているのであった。

こうして生まれた、こだわりの「ジーンズ椀」。

もし使い古してお修理が必要になったら、
6代目にお気軽にご相談あれ。

【 商品情報 】

EY9316
越前塗 汁椀 渕布刷毛曙
価格 : 9,350円(税込)

EY9315
越前塗 汁椀 渕布刷毛根来
価格 : 9,350円(税込)

手塗り漆の刷毛目跡をデザインに取り入れたお椀。
艶やかな漆塗りとはひと味違う野趣な表情が魅力です。
かつての茶人が好んだ、かすれた塗肌から下地の塗がのぞく根来・曙塗の仕上げです。
三八椀と呼ばれる、汁椀ではもっともベーシックな型です。

サイズ 品寸Φ11.5×H7.0

仕様 木製/漆塗 化粧箱


EY9307
越前塗 多用椀 渕布刷毛曙
価格 : 14,300円(税込)

EY9306
越前塗 多用椀 渕布刷毛根来
価格 : 14,300円(税込)

手塗り漆の刷毛目跡をデザインに取り入れた大きめのお椀。
艶やかな漆塗りとはひと味違う野趣な表情が魅力です。
かつての茶人が好んだ、かすれた塗肌から下地の塗がのぞく根来・曙塗の仕上げです。
豚汁などの具沢山の汁物の器や、丼の器など様々にお使いいただけるアイテムです。

サイズ 品寸Φ14.0×H9.5

仕様 木製/漆塗 化粧箱


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