おせち料理にも、ふだんのお料理の盛り付けにも。 重箱に料理をつめることは、規則正しく美しく魅せる、日本人のこころを表しています。

重箱で最もポピュラーな「春慶塗」。
春を慶ぶという名が表すように、お正月に縁起のよいイメージからか、 春慶塗の三段重は、日本全国で一番多くの方に選ばれています。(「ぬりもん」ブランド内売上額。)
しかし、木製で漆塗は大量生産ができないのが難点。
そこを克服すべく、日々努力されている製作現場にお伺いしました。

岐阜県高山市の工房にて。

江戸時代からの伝統を残し、日本三大美祭にも数えられる「高山祭」で有名な、飛騨高山。


その長い歴史の中で培われ、
国の伝統的工芸品として認められた「飛騨春慶塗」

その特徴は、加飾をほとんど施さないことにあります。
ほかの漆器が、木地を塗り込め、沈金、蒔絵などで絢爛豪華を目指すのに対して、 飛騨春慶は、木地そのものを見せ、引き立てることに主眼をおきます。

彩色に頼らず、木の風合いを生かすことを目指して作られたその背景には、 木に囲まれ、木に生かされ、木とともにあるという、飛騨人の木への愛着と畏敬が 飛騨ならではの工芸品を生み出したといえます。

春慶塗に使われる木材は、主に、ヒノキ、イチョウ、ポプラなど。
あえて木を指定せず、その時に入る材で製作されます。

木の種にこだわらず、あらゆる森林資源を無駄なくつかうという考え方は、 まさに森林に囲まれ、森林に頼り、森林を大切にしてきたこの土地ならでは。

木材は、野積による自然乾燥をし、狂いの少ない状態にしたあと、 燻煙乾燥させます。
虫食い、割れを出にくくしたあと、細断され、塗りの作業に入ります。

塗りの工程に入る前に、ものによっては、この工房独自の製法、通称「どぶ漬け」の作業をします。
無垢の木地に一度ウレタンを含ませる工程です。
これにより、水に強く、反りがでにくくなります。(主に、重箱の蓋や、花器など)

最初に下塗りが施されます。

吹付による塗装にて、黄色く下塗りされたあと、 再度、漆・研ぎ・乾燥を繰り返します。

この作業はもともとはすべて手塗りの作業にて行われていました。
しかし、高度な技術が伴うこの工程は、 コストと生産性が伴わず、
したがって多くの家庭に重箱が行き渡りません。

作業工程の単純化、工業化も、 伝統工芸の産地にとっても課題のひとつ。

この工房ではいち早くからこの工程を取り入れ、
一度に一定数の数が作れるシステムを整えてきました。

そのあと、春慶塗の真骨頂である、透明な漆を塗り、
回転する風呂にて全体をまんべんなく乾燥させます。

回転させながら乾燥させることで、ムラのない塗面となり、 美しく均等な色合いとなります。

回転風呂から出た後、湿度、温度の調整を行いながら、風呂にて乾燥させます。
漆は、湿度がないと乾燥しないため、つねに環境を一定の状態に保つ必要があります。(約10日間)

下塗りから、約1ヶ月で塗りは完成します。
密着を高めるため、その後約1週間寝かされ、出荷されます。

現代の暮らしに馴染む春慶じゅうばこ。

一年の最初にいただくおせちにぴったりなアイテムです。

下記を参考に、年中の「じゅうばこライフ」をエンジョイしてみてはいかがでしょうか?

~ 迎春に関する由来 ~

< おせちの由来 >

おせちは、年神様を迎え五穀豊穣や家族の健康を祝う儀式です。 縁起の良い食材を、『重箱』に詰めることで、おめでたい事が「重なる」と言われています。
おせち料理は、正式には台付の5段重を使用しますが、現在は3段重が一般的です。
詰める食材は各地、ご家庭で様々ですが、正月の三が日は日持ちする食材を中心に 詰めて保存します。

一の重《祝肴・口どり》

黒豆、数の子、田作り、かまぼこ、伊達巻、栗きんとん、など

二の重《焼き物》

海老、ブリ、うなぎ、鯛の焼き物、など

三の重《煮物》

花梅にんじん、くわい、金柑、花蓮根、昆布巻き、など

< 重箱の大きさと人数 >

5寸(15cm)三段重・・・自分(たち)の好きなものを詰めるには最適で、2~3人用

6寸(18cm)三段重・・・2~3人用で、上記のいわれに従って詰めるのには最適。

6.5(19.5cm)三段重・・・3~4人用で、上記のいわれに従って詰めるのには最適。

基本的な提案としては上記の通りですが、決まりごとではないので、好みを優先しましょう。
また、形式にとらわれず、好きなものだけを入れて楽しむことも一般的です。

< 年中の行事に使いましょう。 >

3月桃の節句、5月端午の節句、7月七夕の節句、9月重陽の節句(秋祭り、月見)に、
季節に合わせた料理を盛って。各種行事や行楽にも。

~ 重箱の使い方、洗い方、保管方法 ~

< 盛り付けテクニック >

重箱に盛り付ける料理の種類は、5つ、7つ、9つと奇数にするのが基本です。
色の似た料理を近くに盛り付けないようにバランス良く配置することに気をつけましょう。
家族の人数が少ない方や、何品も準備して重箱に盛り付けるのが難しい方でも、 三つ肴(祝い肴三品)をきれいに盛り付ければ、それも立派な「おせち」といえます。
その他は好きな料理を盛り付けて。
*仕切りや小鉢を使って、基本にとらわれずに盛り付けるのも一般的です。*

< 洗い方、保管方法 >

まず、 漆の特徴を知りましょう。

漆は、熱・湿気・酸 には 強いですが、日光と、極端な乾燥 に弱いのです。

柔らかい布で、

研磨剤の入っていない中性洗剤で

手洗い、水気を取りましょう。
特に隅は、汚れと水気がたまりやすいので、よく拭き取りましょう。

日光に当てず、上向きにおいておけば、

自然に水分は蒸発します。

よく洗っても、水気が付いたまま仕舞うと、カビが生えることがあります。

また、思わぬキズがあれば、カルキや水分に残った汚れが侵食して傷口を広げることがあります。

仕舞う場所は、高所は避けましょう。空調により乾燥します。

一年しまいっぱなしで翌年開けると割れていた・・・という事例は上記が原因の可能性があります。
又、ときどき出して使う習慣を。

【 商品情報 】

BG5101
飛騨春慶塗 隅切三段小重
価格 : 11,000円(税込)

4.5寸の、適度な大きさが、料理箱として、菓子重として重宝します。
隅を切る=角が立たない作りも、おもてなしの流儀として、また風情を引き立たせてくれます。
さりげなくもディティールにこだわった小重です。

サイズ W13.8×D13.8×H15.3
仕様 木製/漆塗 化粧箱入


BG2902
飛騨春慶塗 6寸三段重
価格 : 18,700円(税込)

2~3人用のおせちを詰める重箱として最適な大きさ。
軽くて運びやすく、お手入れも楽なので、ふだんのお料理を盛って 陶器の小鉢や小皿を入れて、上質なおもてなしになります。

サイズ W17.4×D17.4×H13.0
仕様 木製/漆塗 化粧箱入


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